国際共修授業をうまく作り、進めるコツ
国際共修は、授業や活動のプロセスのすべての段階で、おさえるべきポイントがあります。以下では、国際共修を「始める前」「実施中」「終わるとき」に担当者が考えるべきいくつかのポイントを示しています。これから授業を計画したり、授業改善を検討している場合に、ぜひこれらのポイントについて考えてみてください。
① 授業の目標
- 国際的な視点や異文化理解学習が、授業全体もしくは一部に取り入れられているか
- 国内学生と留学生が学び合うディスカッションや協働作業等の学習機会が担保され、その意義を説明する機会が用意されているか
② 学習者の目標(学習到達目標)
- ものごとを捉える視点を国際的あるいはグローバルな規模に広げることが、学習到達目標に組み込まれているか
- 異なる考え方、価値観、物事に対するアプローチ等を理解・受容し、それらを通した自文化の再考や新しい価値観の形成が学習到達目標に位置付けられているか
- 異文化理解や異文化コミュニケーション能力を高めることが学習到達目標に組み込まれているか
③ 授業運営
- 授業で使用する主要言語をシラバスに明示しているか
- 留学生と国内学生が互いに協働しなければ達成できないような課題を組み込んでいるか
- 留学生と国内学生が平等かつ公平にお互いの知識や資質を学習リソースとして活用できるような課題を組み込んでいるか
- 文化・言語的多様性を活かすための学習上のルールを設定しているか
- 学生の言語習熟度の差異に配慮した授業運営をしているか
④ 成績評価
- 国内学生と留学生を平等に評価するための課題や評価基準を設定しているか
- 授業に組み込まれた学生間交流がどのように学習成果の達成と関連するかを示しているか
- 言語習熟度の成績評価への影響を明示しているか