2022年11月18日実施『国際共修ネットワークによる大学教育の内なる国際化の加速と世界展開』 2022年度FD 「国際共修の実践と課題」
実施日
2022年11月18日
参加者
35人
概要
『国際共修ネットワークによる大学教育の内なる国際化の加速と世界展開』(以下「ICLプロジェクト」)は、2022年11月18日(金)に国際共修に関するFDを実施しました。FDの対象者は、ICLプロジェクト加盟6大学(東北大学、福島大学、東京外国語大学、信州大学、大阪大学、神戸大学)で国際共修(ICL)を取り入れた授業を開講している、またはICLに関心のある教員および職員です。今回のFDの目的は、2022年度前期から始まったICLプロジェクトにおけるICL科目相互開講を経て、授業運営や学生の学習成果において見られた効果や課題を共有し、今後の授業計画に役立てることでした。
今回のFDでは、まずICL科目を対象とした実施アンケートの結果を報告しました。アンケートからは、異なる大学の学生が同じ科目で学んだ効果として、履修者の構成が多様になりディスカッション等での意見交換が活性化した、ということが挙げられました。留学生と国内学生という文化的・言語的背景が大きく異なる学生同士のみならず、同じ国内の学生同士でも異なる大学の学生同士の意見交換により、議論が活発になり考察が深まるという新たな知見を共有することができました。
一方、ICLプロジェクトで現在見られる課題として、主に①履修手続きの時期やLMSの利用のずれ、および②ハイブリッド/配布レック授業運営の難しさの2点が挙げられ、ICLプロジェクトの今後の改善にむけたフォーカスポイントが明らかになりました。
その後、信州大学の教員、並びに東北大学の教員から授業実践報告をいただきました。先生方の具体的な授業や学生の学びの報告を受けて、参加者は上記のICLプロジェクトの効果および課題をより深く理解することができました。
FD後半は、参加者同士でディスカッションおよび情報交換をおこないました。参加者は、①ハイブリッドの授業での課題、②留学生・国内学生の人数のバランス、③学生間の言語の壁、④オンラインによる学生交流の限界、⑤参加学生のモチベーションの維持、の5つのグループに分かれ、それぞれトピックに関する経験からの困りごとや課題を共有し、グッドプラクティスを提供し合いました。
FD参加後のアンケートでは参加者からは、FDを通じ国際共修に関する授業における指導方法やLMSの活用方法、新たな授業実施方法のアイディアに関する情報等が得られたことや、FDで取得した知見が参加者自身の国際共修に関する現場で活かすことができそうであることが報告されました。
ICLプロジェクトでは、2022年度後期以降も継続してICL科目開講を実施するほか、様々な取り組みを通じ、国際共修の教育実践を国際的通用性の向上を図りながら国内外における横展開の更なる推進していきます。
[当日の構成]
・国際共修概要説明
・国際共修を取り入れた授業実施に関するアンケート結果報告
・国際共修を取り入れた授業実践報告
・ICLプロジェクトや国際共修の今後の展開に関する参加者同士のディスカッション